なぜ「はなつる体操教室」を始めたのか?
私は柔道整復師・セラピストとして約20年間、目の前の患者さんの痛みや不調に向き合い続けてきました。
「少しでも楽になってほしい」「明日を少しでも快適に過ごしてほしい」
その一心で、日々の施術に全力を注いできました。
けれど、ある時ふと気づいたのです。
“施術だけでは、本当の意味での健康をつくることはできない”——と。
■ ある女性との出会いが教えてくれた「限界」
私がそのことに強く気づかされたのは、ひとりの女性患者さんとの出会いがきっかけでした。
その方は60代前半で、腰痛と膝の痛みに悩まされていました。
通院を重ね、施術を丁寧に続けることで一時的に症状は緩和します。
しかし、数日もすればまた元に戻ってしまう。
「良くなったと思ったのに、また痛くなってしまって……」
そう言いながら、また来院される日々。
私は「もっと何かできることはないか」と自問し続けました。
そして、ある時から生活の中での“運動”を取り入れていただくようアドバイスを始めました。
ご本人も真剣に取り組んでくださり、簡単な体操を毎日コツコツと実践されたのです。
するとどうでしょう。
数ヶ月後には「最近、あまり痛みを感じなくなったんです」と、笑顔を見せてくださいました。
私はその姿を見て、確信しました。
“本当に大事なのは、自分の身体を自分で動かすことだ”
“人の手だけに頼るのではなく、自らが動き、筋肉や関節を正しく使うことが、根本的な改善につながる”——と。
■ 名古屋までの半年間 ——学び直しの決意
その思いをさらに確かなものにするために、私は学び直すことを決意しました。
当時、すでに整骨院の経営もあり、毎日が多忙な日々。
それでも「今、学ばなければ後悔する」と感じ、半年間、名古屋まで日帰りで通う生活を選びました。
学んだのは、中京大学の教壇にも立たれていた土屋先生のもと。
運動療法の理論と実践に基づいた、確かな知識と技術を丁寧に教えていただきました。
ときに新幹線の中で資料を読み返し、ときに疲労で目を閉じながらも
「目の前の患者さんに、もっと良い方法を届けたい」という一心で、通い続けました。
その半年間の学びが、私の価値観を大きく変えたのです。
“整体”という枠を越えて、“動ける体を育てる”ことこそが、本当の予防であり、健康への道だと。
■ でも「ひとりでは続けられない」その声に応える場を
ただ、現実はそう甘くはありませんでした。
「教えてもらった体操、やってみたけど、ひとりだとどうしてもサボっちゃうのよね」
「これ、合ってるのか自信がなくて……」
「正しくできているか見てもらいたい」
多くの患者さんが同じような不安を口にされていたのです。
“運動が大切なのはわかってる。でも、続かない。続けられない。”
それは当然のことだと思います。
新しい習慣を一人で身につけることは、簡単なことではありません。
だからこそ、「正しく、安心して続けられる場所」が必要だと、私は感じました。
■ 通いやすく、少人数で、しっかり見守れる環境を
ナベイチ整骨院に併設して、運営している「はなつる整体院」では、マンツーマンでの運動指導も行っています。
しかし、個別対応には限界があります。費用的にも、時間的にも、通える人が限られてしまう。
もっと気軽に、でもしっかりと身体を動かせる場所。
「一人では不安だけど、みんなと一緒なら頑張れる」
「自分の体を見つめ直す時間が欲しい」
そんな声に応えるために、私は新たな場をつくることにしました。
それが、「はなつる体操教室」です。
少人数制にこだわり、一人ひとりの動きを丁寧に見守れる仕組みにしました。
大人数では見逃してしまう些細な癖や危険な動きも、ここならサポートできます。
また、みんなで運動することには、身体だけでなく“心”にも良い影響があります。
笑顔で「今日も頑張ったね」と言い合える関係性は、心の健康、そして社会とのつながりにもつながります。
■ これは、私の「人生後半戦のチャレンジ」
私自身、40代半ばになりました。
人生の前半は、自分のスキルを磨くために必死で走り続けてきました。
そして、今ようやく「本当にやりたいこと」にたどり着いたように思います。
それは、“誰かが元気に動ける身体を取り戻す手助けをすること”
そして、“その先の人生を、いきいきと楽しめるように支えること”です。
「はなつる体操教室」は、単なる“運動教室”ではありません。
その人の人生の“これから”を支える、大切な居場所でありたいと思っています。
誰もが年齢を重ねます。体力も落ちていきます。
でも、正しく身体を動かすことで、「自分の足で立つ・起きる・歩く力」は維持できます。
私はこの教室を通じて、一人でも多くの方が
「まだまだ私は大丈夫」
「もっと元気に過ごしたい」
そう思えるようなサポートをしていきたいのです。
それが、私の人生の後半戦に掲げた、新しい“チャレンジ”です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もしあなたが今、「体の衰えが不安」「将来が少し心配」と感じていたら、
どうか一度、体験にいらしてください。
あなたの「これからの元気」を、私たちと一緒に育てていきましょう。